ガスコンロからIHクッキングヒーターへ交換は可能?注意点やメリットデメリットも紹介!
IHクッキングヒーターはお手入れが簡単で、安全性が高く、リフォームの際に選ばれることが多い加熱機器です。
ガスコンロを使っているけれど、IHクッキングヒーターへ変更したい。交換は可能?
という方へ向けて、今回は交換方法や注意点、メリット・デメリットに関しても紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換は可能!
現在、ガスコンロを使っていても、IHクッキングヒーターへ変更することは可能です。
ビルトイン加熱機器の場合、天板のサイズは60cmか75cmの2種類ですが、ほとんどの場合、本体のサイズはどちらも同じ60cmです。
そのため、どちらのサイズを選んでも、設置が可能ですが、既存の物と同じサイズを選んだ方が、キッチンの天板をカットしたり、継ぎ足しする作業がいらないため、綺麗に仕上がります。
目次
交換工事はどこに頼めばいいの?
工事内容や工程、設置に関しても相談しながら進めたい、安心して任せたい。という方は、リフォーム店に相談する事をおすすめします。
他の住宅設備の状況などから判断して、長期的にコストパフォーマンスが良い方法を提案してくれます。
施工事例などから信頼できるリフォーム店に相談しましょう。
また、ネット販売、家電量販店、ホームセンターでも、本体を購入して、設置工事を手配する事が可能です。
コストを抑えたい方におすすめです。
しかし、設置業者を選ぶことができないため、プラン作成や工程のチェックなどを把握し、慎重に進める事が重要です。
交換工事前に確認するべき注意点
加熱機器をガスから電気へ変更するため、住宅の状況により、様々な工事が必要です。
設置前に確認する項目も多いため、現場調査をしっかり行ってもらいましょう。
条件によっては、設置が困難な場合もありますので、本体を購入する前に、まずはプロに相談してください。
マンションリフォームの場合は管理会社へ確認が必要
IHクッキングヒーターに変更する場合、電気の契約や容量を変更する必要がありますが、
マンションの場合は、独断で工事を入れる事はできません。
管理会社や組合に了承を得て、審査が完了後してから、初めて工事に入る事ができます。
電気工事が可能か確認する
一棟のマンションで使える電気の容量には決まりがあり、すでに電気の容量に空きがない場合は、交換工事ができない事もあります。
IHクッキングヒーターへの変更を希望する場合、まずは100Vから200Vへ変更する工事が可能か確認する必要があります。
引込み口配線の確認する
引込み口が単相2線式の場合、200Vの使用ができません。
そのため、単相3線式に変更工事をする必要があります。
ブレーカーやメーターに〈単3〉と、記載があれば単相3線式の配線となっています。
アンペアブレーカーの容量を確認する
アンペアブレーカー・漏電遮断器の容量は50A以上必要です。
アンペアを変更するだけなら費用はかかりません。
分電盤(ブレーカー)の空き回線を確認する
築年数の浅い物件の場合、予め IH用200Vの回路が設置されていることもありますが、ほとんどの場合、IH用の回線工事が必要となります。
更に、分電盤に空き回路がない場合は、追加の回路設置工事も必要です。
配線・コンセントの確認
キッチン内部に加熱機器用のコンセントが設置されていない場合、IHクッキングヒーターの使用が可能なコンセントを新たに設置する必要があります。
戸建の場合は柔軟な配線工事が可能なため、ほとんどの場合、配線を埋め込む工事が可能です。
しかし、マンションの場合は、部屋の構造などが理由で、配線が外に見えてしまう処理しかできない事もあります。
見積もり前の現場調査で、どのような工事が必要になるか確認しましょう。
IHクッキングヒーターへ交換するメリット・デメリット
IHクッキングヒーターへ交換すると色々なメリットがあります。
しかし、生活スタイルなどによって不便を感じる可能性も。
メリットとデメリットを確認して導入を検討して下さい。
メリット
掃除が楽になる
IHクッキングヒーターの場合、天板がフラットで余計な部品がありません。
また、ガラス素材でできているため、サッと拭き掃除をするだけで簡単に綺麗を保つ事ができます。
安全性が向上する
火が出ないため、つけっぱなしや引火の心配が減ります。
料理中に洋服の袖に引火する、鍋の油に火が入る、などのトラブルも回避することができるため、ご高齢の方にもおすすめです。
夏場のキッチンが快適になる
ガスコンロの場合は、火が露出している分、熱が周囲に逃げ、周りの空間を温めてしまいます。
そのため、夏場のキッチンは室温が上がってしまい、空調がなかなか効きません。
一方、IHクッキングヒーターの場合は、火が出ないため、余計な熱を逃す事がなく快適に料理をする事ができます。
熱伝導率が高い
ガスコンロの場合、火の熱の約40%しか調理器具に伝わっていないと言われています。
なんと、熱の60%はそれ以外の部分に逃げているのです。
一方、IHの場合は調理器具と接している部分のみ熱が発生するため、調理器具が温まるスピードも早く、無駄なエネルギー消費も減少します。
レンジフードの油汚れが減る
ガスコンロの火は周囲の空気を巻き込み、料理の油と共に換気部分へ上昇する性質があります。
IHの場合は、油の上昇が減るため、レンジフードが汚れるスピードも遅くなります。
条件によって光熱費が下がる
住宅をオール電化にすることで光熱費の節約が見込めます。
今まで光熱費の高いプロパンガスを使用していた場合、給湯器などにガスの使用を残しても光熱費削減になる事例が多くあります。
デメリット
料理の勝手が変わる
何年もガスコンロで調理をしていた方にとって、IHクッキングヒーターは使い勝手が悪いと感じてしまうかもしれません。
火を目視できない上、ガスコンロより早く温まるため、火加減が分からず、料理を焦がしてしまうことも。
また、調理器具をIHから離してしまうと熱が途切れててしまうため、フライパンを煽る場合は料理の温度も下がってしまいます。
そのため、IHクッキングヒーターに合った調理方法に慣れる必要があります。
持っている調理器具が使えなくなる事がある
フライパンや鍋はIH専用・兼用の物に変更する必要があります。
お気に入りの物がある場合、使用できなくなってしまう事もあるため、調理器具の使用条件を確認してから使用してください。
停電の時に使用できない
電気がないと動かないため、停電時は使用できません。
防災対策で食卓コンロを常備しておく事をおすすめします。
戸建の場合は非常電源の確保も検討してください。
条件によって光熱費が上がる
IHに変更しても、他の住宅設備でガスを使用する場合、光熱費が変わらない場合や、上がってしまう場合もあります。
都市ガスを使用している場合は、プロパンガスに比べ使用料が安いため、IHの導入で光熱費が上がってしまう可能性があるため、導入前に検討が必要です。
料理中のニオイが広がりやすい
火が起こす上昇気流がなくなるため、換気扇がプロペラタイプの場合は、ニオイの広がりが気になってしまう場合もあります。
空気を吸い上げる力の強いレンジフードの場合はそれほど変化を感じない可能性が高いです。
IHクッキングヒーターに向いている人
- とにかく掃除を簡単に済ませたい
- スピーディーに調理をしたい
- オール電化を検討している
- 太陽光発電の設置を検討している
- 生活スタイルの変化で料理の頻度が減った
- セカンドライフに向けて安全性の向上を考えている
IHクッキングヒーターに向かない人
- 料理が趣味
- 現在都市ガスを使用していて、お風呂では引き続きガスを使う
- 今持っているガス調理用の鍋やフライパンを長く使いたい
加熱がスピーディーで家事を削減できるIHクッキングヒーター
今回はIHクッキングヒーターへ変更したい方に向けて設置の条件やメリット・デメリットを紹介いたしました。
実際に私も、長くガスコンロを使っていましたが、住宅購入の際にIHクッキングヒーターへ変更しました。
調理の勝手が変わってしまい、何度か料理を失敗してしまった経験があります。
半年程度で慣れてきて、今では、熱が早く伝わるIHがとても使いやすいです。
家事の負担軽減が魅力的なIHクッキングヒーター。
調理が終わった後すぐにサッと拭いてしまえば、特別な掃除は入りませんし、レンジフードの汚れもたまりにくいです。
住宅の条件によってメリットは様々ですが、この記事を参考にして、IHクッキングヒータへの交換を検討してみてください。
- 2024年05月5日