全体リフォーム
住宅のリフォームには、設備の交換だけを行うものから、住まい全体をリフォームする全体リフォームもあります。
キッチンの入れ替えと同時に間取りを変えることや、ユニットバスの交換時に収納もつくるなどプラスアルファのリフォームもおすすめです。
ただし、建物構造によっては思い通りのリフォームができないケースもあります。
この記事では、全体リフォームでできることや注意点などについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。
1. 全体リフォームでできること
住まいを全体的にリフォームするときには、「改築」「増築」などがあります。それぞれの工事でできることは次の通りです。
(1)改築
改築は、建物の外郭を変えずに行うリフォームです。主に室内の模様替えや設備の入れ替えなどになります。
壁を撤去して2つの部屋を繋げる
複数の部屋の間仕切り壁を撤去して、一つの大きな空間にすることが可能です。
独立したキッチン空間をリビングやダイニングと繋げるとオープンな空間が実現します。
広い部屋を2つに分ける
新たに壁を設置して、部屋をつくることも可能です。
広い空間を2つに分けたり収納スペースを設けたり、暮らしやすい間取りに変えられます。
畳をフローリングに
和室をフローリングに変えることも可能です。
洋間に変えることでテーブルやソファを置くこともできますし、カウンターを設けてワークスペースにすることもできます。
(2)増築
増築は、建物の床面積を増やすものです。床面積が増える工事には、事前に建築確認申請が必要となることが法律で定められています。
敷地の条件によっては、床面積を増やせないこともあるため、必ずプロに相談することが大切です。
当店では増築リフォームも承っておりますので、ぜひご相談ください。
2. 全体リフォームでチェックするポイント
全体的なリフォームでチェックしておきたいのは、建物の構造です。木造なのか鉄骨造りなのかで、リフォームできる範囲が異なります。
また、全体的なリフォームをするときは、この機会を活かしてほかにできるものがないかチェックすることをおすすめします。
(1)構造の確認
リフォームで注意したいのは、「建物がどのような構造なのか」です。
木造
木造住宅の場合は、比較的自由度の高いリフォームが可能です。
木造は柱と梁組で構成されているため、基本的には壁を取り払うこともできます。
ただし、「体力壁」といって構造上必要な壁(筋交いなど)は壊すことができないので注意が必要です。
ツーバイフォー
ツーバイフォーは壁で建物全体を支えている構造体であるため、壁を壊すには一定の制限があります。
耐震性が失われてしまわないように必要な壁は残すことが重要です。
鉄筋・鉄骨
鉄骨造りの住宅も少なくありません。
鉄骨造りの場合、柱や梁など重要なフレームが鉄骨ですが、内部の間仕切り壁は木造になっているのが一般的です。
基本的には主要なフレームで耐震性を維持しているため、壁を取り払うことは可能です。
鉄筋コンクリート造りの場合、コンクリートでつくられている建物外郭や柱、間仕切り以外は木造でつくられています。
木造部分は耐震性に影響がない場合がほとんどであるため、内部の壁を壊すことは可能です。
構造により、可能なリフォーム範囲が異なりますが、壁内部で隠れている場合が多いためきちんとチェックしてもらうことが必要です。
(2)一緒にできるリフォームはないか
全体的なリフォームで外壁の張替えや塗装をしたいときは、断熱リフォームや窓リフォームも検討しましょう。
外壁に手を加えるときは足場を設置することになります。
足場施工も一定の費用がかかりますので、同じ足場を利用して窓の交換や断熱リフォームをすれば、足場代の節約になります。
内装リフォームなら、水回り設備の入れ替えと一緒に壁紙の交換や壁を壊して広いLDKにするなど、
一緒にリフォームすることで対面キッチンへと間取りを変えることも容易にできます。
省エネに繋がるような断熱や窓のリフォームは、国の補助金制度が利用できる可能性もありますし、
手すりを付けるようなバリアフリー計画のリフォームでも、一定の補助金が期待できます。
リフォームの内容によっては費用負担を軽くできますので、リフォームをご検討中の方はぜひご相談ください。
まとめ
今回は、全体リフォームをするときの注意点として、建物の構造を把握することや一緒にリフォームして経費を節約することなどをお伝えしました。
リフォーム範囲が広くなったとしても、個別にリフォームをするよりも結果的に安くできることがあります。
補助金制度を活用しながら、理想の住まいづくりを計画してみてはいかがでしょうか。